【セメントの水和反応・組織形成モデルを用いたコンクリートの材料特性予測】



建築材料としてよく使われているコンクリートは、セメント、水、骨材(砂、砂利、砕石)などを混ぜて作りますが、セメントと水が化学反応(水和反応)して微細な組織を形成することによって硬化します。そこで、セメントの水和反応および微細組織形成の過程をシミュレートすることによって、コンクリートの材料特性を予測する研究を進めています。 また、硬化過程においてはコンクリート中の熱や水分が複雑な挙動を示し、このような熱や水分の影響によってコンクリートの強度も異なってきます。そこで、コンクリート中の発熱、熱伝導、水分拡散の現象を数値解析によって予測するとともに、これらがコンクリート強度に及ぼす影響を精緻に推定するシステムの開発に取り組んでいます。これらのシステムが完成すると、要求性能を確実に満足したコンクリートを合理的に作ることができます。